ケーキを創るうえで大切にしていることがあります。
大きくは、「甘味、酸味、苦味」の“三味一体”です。
甘味は意識しなくても足せますが、
酸味は、なるべく酸味がある素材を使うこと、
苦味は、ナッツを焦がすようなカラメル的な要素と
柑橘の皮を使ったりして表現するようにしています。
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もう1つは、使う素材が良ければ良いほど
なるべくそのまま
フレッシュに食べてもらいたいということです。
手を加え、加工すればするほど、
素の味が損なわれていく気がして、
最近は特に気が進みません。
そういったことから、国産の旬のものを、
農家さんから直接いただくことが多くなってきました。
どういう所で、どのように育っているのかが気になるので、
なるべく伺ってからお取引させていただくようにしています。
このこと自体は、僕だけがしているわけではないですし、
特に料理人の方達は、当たり前に意識しているところだと思います。
あとは、その素材を、
テイクアウト用ケーキという縛りの中で
どのようにして「なるべくフレッシュな状態でお届けできるか」
にパティシエとしての経験や技術が詰まっており、
そこが他店との差別化になるのだと思っています。
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自分も人間ですので、いつこのマイブームがなくなるかはわかりませんが
できる限り、この感覚でケーキを創っていこうと思います。